不当表示には大きく分けて3つの種類があります。
これまで優良誤認表示、有利誤認表示を見てきましたが、今回は最後の「その他誤認されるおそれのある表示」について見ていきたいと思います。
「その他誤認されるおそれのある表示」とは、一般消費者に誤認されるおそれがあるとして、内閣総理大臣が特に指定する不当表示のことを指します。この中では7つの項目について取り決めがなされています。
1.無果汁の清涼飲料水等
清涼飲料水や乳飲料、アイスクリームなどについて、無果汁、無果肉の商品については、無果汁、無果肉であることを明瞭に表示しない場合、不当表示となります。
また果汁または果肉の量が5%未満の場合について、果汁もしくは果肉の割合(%)を明瞭に記載しない場合も不等を表示とされます。
- 果実名を用いた商品名、説明文等の表示
- 果実の絵、写真、図案の表示
- 果汁や果肉と似た色、香り、味(=表示)
2.商品の原産国
一般消費者が原産国を判別することが困難な場合について、次のような方法での表示は不当表示とされます。
- 原産国以外の国名、地名、国旗等の表示
- 原産国以外の国の事業者名、デザイナー名、商標等の表示
- 国内産の商品について、文字表示の全部または主要部分が外国の文字で示されている表示
- 外国産の商品について、文字表示の全部または主要部分が和文で示されている表示
3.消費者信用の融資費用
消費者信用の融資費用について、実質年率が明瞭に記載されていない場合、次の表示の方法は不当表示となります。
- アドオン方式による利息、手数料その他の融資費用の率の表示
- 日歩、月利等年建て以外による利息、手数料その他の融資費用の率の表示
- 融資費用の額の表示
- 返済事例による融資費用の表示
- 融資費用の一部についての年立てによる率の表示
4.不動産のおとり広告
不動産の広告において、消費者を誘引する手段として行う、次の表示方法は不当表示となります。
- 実在していないので、そもそも取引ができない不動産についての表示
- 実在はするが、売約済みなどで取引の対象となり得ない不動産についての表示
- 実在はするが、そもそも取引する意思がない不動産についての表示
5.おとり広告
どの業種についても当てはまるルールとして、一般消費者を誘引する手段として行う次の表示は不当表示とされます。
- 取引を行うための準備ができていないなど、取引に応じることができない場合のその商品またはサービスについての表示
- 商品またはサービスの供給量が著しく限定されているにもかかわらず、その旨を明示していない表示
- 商品またはサービスの供給期間、供給の相手方または顧客一人当たりの供給量が限定されているにもかかわらず、その旨を明示していない表示
- 取引の成立を妨げる行為が行われるなど、実際には取引する意思がない商品またはサービスについての表示
6.有料老人ホームの不当表示
有料老人ホームの施設・設備、サービスについての次のような表示は不当表示とされます。
- 入居後の居室の住み替えに関する条件等が明瞭に記載されていない表示
- 介護サービスを提供するのが、有料老人ホームでないにもかかわらず、そのことが明瞭に記載されていない表示
- 夜間における最小の介護職員や看護師の数など、介護職員等の数が明瞭に記載されていない表示等
7.ステルスマーケティング
事業者が自己の供給する商品、またはサービスについて行う表示であるにもかかわらず、一般消費者が事業者の表示であることをわからない場合は、不当表示とされます。
- 事業者が自社の商品をインフルエンサーに無償で提供して、SNSへの投稿を依頼する際、インフルエンサーに広告であることを明示させない場合
- 事業者の役職員が第三者になりすまして、自社の商品をPRするコメントなどを投稿する場合など
以上、広告やデザインに携わるご担当の方は、このような規制があることを念頭において、せっかく作ったデザインが不当表示とならないよう留意していきましょう。